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【論文】『なぜ私たちはいつも締め切りに追われるのか』

『なぜ私たちはいつも締め切りに追われるのか』

ちょっと前に日本でAI技術研究の第一人者といわれる松尾豊教授が10年以上前に書いたこのキャッチーなタイトルの論文が話題となっていた。

http://ymatsuo.com/papers/neru.pdf

 

 

論文のはじめにはこう書かれている。

『 我々は、よく締め切りに追われている。締め切り間際にバタバタする人を、
[水口06]ではバタ男と呼んでいるが、研究者は少なからずこの傾向がある
のではないだろうか。早めに余裕をもってやらないといけないというのは分か
っているが、毎回毎回、論文投稿の締め切り直前になって論文が完成する。』 

まさに誰しもが一度は経験し、いまだ克服できていないこの難題に対し、この論文では『ネルー値』という値を用いて定式化することで、謎を解き明かすアプローチを行っている。

 

ネルー値』とは一体どういう値なのであろうか?

ネルー値』というのは、『研究者における精神的なゆとりを表す単位』つまり、

 

『n日寝てしまっても締め切り等に影響がない状態』 = nネルー

 

と論文では定義されている。

 

では本題の『なぜ私たちはいつも締め切りに追われるのか』 

なぜ我々は『ネルー値が高い状態』つまり『精神的なゆとりがある状態』で仕事(論文)にとりかかれないのか?

 

要約だけすると

論文では下記のような考察がなされている。

 ①追い込まれると集中力が上がる
 ②「論文を書く」ような創造的仕事は、集中力が上がると効率が大幅に上がる
 ③追い込まれてから取り組んだ方が、(結果として)効率が良い
 ④追い込まれたところで必死になれば、なんとかなることが多い

集中力は多くの場合、時間の制約がなければ上げにくいものであって、締め切り はそれに寄与しているから、我々はいわば締め切りのおかげでパフォーマンスを出せるわけである。しかし、締め切りの直前にやることが重要なのではなく、集中力を上げることが重要であると理解する 

つまり我々は締め切りによって集中力を上げているのであって

”集中力”を上げることが重要なのである。

 

と拍子抜けするような至極当たり前の結論である。

 

集中力 

いや”集中力”ってどうやったらがるんすか。

 因子1:環境

 因子2:健康状態

 因子3:精神状態

 

うーんやっぱ精神状態を鍛えることが大事なような